高麗人参には病後や術後で低下した回復力をアップしてくれる効果があります。
病後・術後に回復力が低下する2つの原因
病気で苦い薬を飲んだり、手術で体にメスを入れたりして、心身ともに大きなストレスを感じます。このストレスがホルモン系を酷使してしまい、本来の回復力を低下させてしまいます。
病気をした時や手術後というのは、多かれ少なかれ体力を消耗させます。病気そのものが体力を低下させる原因ではありますが、体を動かさない状態が続くことが、体力や筋力を低下させることにもなります。
この回復力が低下している2つの原因を改善する効果が高麗人参にはあることがわかっています。そのため高麗人参は病後や術後に摂取すると良いと言われています。
高麗人参には、中枢神経に作用して交感神経の高ぶりを抑制するという作用や、ストレスを低減させるホルモンの分泌を促すという働きがあることから、ストレス状態が速やかに改善されると共に、ストレスに強い体を維持することができるようになります。
詳しくは>>高麗人参のストレス耐性効果
どのような病気であれ、病気になると人はストレスを感じます。手術をして、それが治癒した後でも、「また発病するのではないか」など、心が不安定になることも少なくありません。
そのような状態になってしまうと、そのストレスから心身の状態を更に悪化させてしまうことがあるので、速やかに改善させたほうが無難です。
高麗人参には胃腸の働きを活性化させる効果があり、それが体力向上につながります。胃腸の働きが良くなれば、栄養をしっかり吸収できるようになります。すると、全身にある60兆個の細胞に栄養が行き届き活性化し、自然と体力が向上します。
さらに、高麗人参には免疫力の向上や、タンパク質の合成を活性化させる力もあり、それも体力向上に一役買っています。
そして微力ながらももうひとつ、赤血球や白血球・血小板・各種ホルモン分泌を活性化させるといった作用があります。
漢方では、高麗人参は「補気作用」があると云われています。漢方用語で補気とは「元気を増す作用」といって、全身の働きを向上させる作用です。
全身の働きとは五臓六腑や筋肉はもちろん、ホルモン系、造血系、免疫力など全ての働きを向上させることができます。
これらの働きにより、病気や手術で弱った体を立ち直らせ、回復力を飛躍的に良くすることが出来ます。
高麗人参には止血効果があることが分かっています。
止血効果とは単純に傷などの出血を止めるという効果と、臓器などに引き起こされている炎症を止めるという効果も含めます。
人間は自然治癒力というものがあり、自分自身の力で出血や炎症を止め回復させるという働きを持っています。
通常、体力が充実していればこの自然治癒力という働きを十二分に発揮することが出来るのですが、体力や免疫力が低下していると、この働きを十分使えることが出来ません。
高麗人参は、この体力と免疫力を向上させることにより自然治癒力を引き上げ出血や炎症を改善させることが出来るのです。
体力が十分にあると、血中の”血小板(傷口や炎症を止める働きのある物質)”の量が増えます。
さらに、傷や炎症の治りを遅らせる「雑菌」の働きを押さえつける”免疫力”が高まります。
また、各種ホルモンも活発になります。
体力があると、このような複合的な理由によって炎症や傷口が早く治るようになると考えられています。
以上、高麗人参が傷口や炎症などに効果を発揮する理由となります。
高麗人参は体力や免疫力を向上させて自然治癒力を高めることが出来ますが、熱を伴う出血や打撲、イライラなどのストレス状態や体力が充実している方の出血や炎症には向きません。
生薬には向き不向きがありますので、しっかり使い分けることが大事です。
高麗人参を継続的に摂取することにより、各種病気になりにくい体を手に入れることができます。
病気にならないためには、強い免疫力と体力、それに老化を防止することが大事になります。
高麗人参には、免疫細胞を活性化すると働きや体力を増強する働き、老化を抑制する働きと、3拍子揃った働きを持ち合わせています。
特に、免疫活性と体力向上効果は高いので、風邪を引きやすい、体力に自信がない、冷え性で寒さに弱いなどがある方は、病気の予防、病後の体力向上に高麗人参を利用するようにするといいでしょう。
高麗人参は以上のような素晴らしい作用がありますが、実際に病院にて治療をしている、入院中であるという場合には、高麗人参を服用してもいいか主治医に相談してから利用するようにしましょう。
疾病の種類や体質によっては、高麗人参の使用が適切ではないケースもあります。
また、それ以外でも、服用していて何らかの不快症状が出た場合には、速やかに服用をやめて罹っている医師に相談するようにして下さい。